think Airi project

十時愛梨を考えるブログ。




Think Airi 021 親愛度MAX演出から振り返る十時愛梨のあゆみ4

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初期レアから2019年3月末の[ほのほぼ花歌]に至るまでの「親愛度MAX」演出を振り返りつつ、これまでのモバマスにおける十時愛梨の歩みを振り返る企画の4回目です。

1回目はこちら。 

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■空のおくりもの

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「かわいい」路線だった従来とは一線を画する、おしとやかな特訓後。一方で、甘さたっぷりの特訓前。[空のおくりもの]以降の十時愛梨は、特訓前後のギャップで攻めてきます。
特訓前はカフェでシフォンケーキを食べているところ。指に乗せたホイップクリームがかわいい。「思い出エピソード」ではオフの日に間違って事務所に来てしまい、Pのお手伝いをしてからカフェに行く、というシーンが描かれています。「今日の私、少し欲張りみたいです」というけど、前々から「いつでも一緒がいいんだもん」って言ってた子が欲張りじゃない訳がないんですが、わざわざ言っちゃうっていう甘え方なわけですよね。心地よく心をかき乱してくれるところが、十時愛梨の良さだと思います。

 

『夜空に散らばる星屑を集めて…
煌めきのパフュームが、貴方を彩ります』

…ふふ。とてもロマンチックで、ドキドキしますっ。
いつもは元気な私ですけど、
今日の撮影は…オトナな愛梨をお見せします♪

親愛度MAX演出で「キラキラした幸せ」と言っていますが、今回の大人っぽい衣装はもちろんですし、デビューからのアイドルとしての歩み、もしくはオーディションで出会った日からのレッスンも含まれているかも知れません。

ちなみに、親愛度MAX演出を再生すると2つ目に出てくる発言もなかなか味があります。

Pさんが着せてくれた星空のドレスは…脱ぎませんよ

 

■ほろふわシフォン

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[空のおくりもの]でシフォンケーキを一緒に食べに行ったときに、作ったらご馳走しますね、と言っていたケーキを作ってきてくれたのが特訓前。「心がこもるからかな」というのは、[CDデビュー]でも言っていたことに気づきましたか?その他にも、愛梨はたびたび、ケーキは心を込めて、ということを言っていますよね。

特訓後は秋の哀愁漂う雰囲気の中、アイリッシュソングを歌う様子です。愛梨本人も「愛梨が歌う…アイリッシュソング♪」だなんて、茶目っ気たっぷり。

ここでもやっぱり「Pが側にいる」というのがキーポイントになっています。この頃になると、アイドルとしての愛梨とPとの関係性は初期のように「手取り足取り」という感じでは無いですが、その代りに「側で優しく見守る」というところに重きが置かれるようになっていきます。

でも、オフでは相変わらずいちゃついているわけで、地の部分では変わらないんですよね。逆説的にですが、アイドルとしてテクニカルな部分、つまり表現の幅が広がっていることがわかります。これがのちのち、デレステの[エレガンス・プラス](「チェンジ」ではなくて「プラス」であるという点)にもつながります。

 

■はずむ花の湯

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春の温泉に浸かっている特訓前、そして和風の衣装を来て春の風を受けて佇んでいる

特訓後が[はずむ花の湯]です。

温泉に行った経緯は「思い出エピソード」にありますが、日頃忙しそうなPのために、のんびりできるところへ、と愛梨が提案したことによります。それにしても年頃の女の子が(男女いずれだとしても)年上の人を誘って温泉って、なかなかアグレッシブだなぁ、と思いますが、そこを考えてるんだか考えてないんだかわからないファジーさを持っているところも、愛梨っぽいですよね。

そして特訓前でいちゃついた分、特訓後はビシっと決めてくれるわけですが、今回も「Pが見守ってくれる」という主題を[ほろふわシフォン]から受け継いでいます。

 

その一方で目を引くのが親愛度MAX演出の1つめの発言。

変わらないでいてほしい景色ですね。私たちの絆みたいに♪

これまでの十時愛梨を追ってみると気づくことですが、十時愛梨は明確にターニングポイントと呼べるイベントを経験していません。もちろん振り返ってみて、「この頃からこんなことを言い始めてたんだ」と気づくところはありますが、例えば佐久間まゆの[永遠のキズナ]や諸星きらりの[ワンダフルマジック]のように、そのカード1枚で印象がガラッと変わる、というような地点は無いのです。

裏を返すと、十時愛梨は初期レアの時点からPへの信頼が厚く、初期レアの時点から応援してくれる人のためにトップアイドルを目指す、というスタンスで一貫していました。そう、実は「変化」を主題に置くアイドルがシンデレラガールズでは多い中で(なにせ「シンデレラ」がモチーフですから当然ですよね)、十時愛梨は「変化しない」という方向に突き抜けていたわけです。そのことを思い出させてくれたのが[はずむ花の湯]だったのだ、と思います。

 

■あまほわギフト

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レア+は[ビーチガール]以来、そして特訓前のレアはデビュー以来となる[あまほわギフト]。特訓前はスイーツの差し入れを事務所に持ってきてくれる場面。普段、ケーキを作るときも食べてくれる人のことを考えながら作っている愛梨だから、スイーツもただ買って食べるだけじゃなくて、みんなで楽しくお茶会をしたい、となるのも納得ですよね。欲張って色々買いすぎているところもご愛嬌。

特訓後は魔法少女風の衣装で無邪気な感じ。久々に大人っぽくない特訓後になりました。おかわりサービスをくれるところも相変わらず。

レアなので[あまほわギフト]単体だとあっさりした印象になるのですが、直前の[はずむ花の湯]や[ほろふわシフォン]の特訓後と並べてみると、「大人な表情もできるようになったけれども、愛らしさはデビューの頃と変わらない」というところがくっきりするんじゃないかと思います。

 

■ほのぼの花歌

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さて、「変わらない」というところに徐々にフォーカスが当たってきていることをお話してきましたが、ついに主題となったのが[ほのぼの花歌]です。

特訓前はお団子を食べながら昔ながらのお花見。時代を超える幸せを実感するというシチュエーションです。

特訓後は時代を越えるアイドルになりたい、という宣言になります。

この宣言ですが、実は初期レアと同じ構文で語られていることに気づきます。「トップアイドルを目指したい」から「一緒に居たい」となるのが初期レア、そして「時代を越えて愛されるアイドルになりたい」から「末長くお願いしたい」となるのが[ほのぼの花歌]なわけです。そして文末が「いいですか?」と疑問系だったのが「お願いしますね」とお願いになるのが、この7年の間に積み重ねてきたPとの関係を表しているようにも思います。

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駆け足で振り返ってみたモバマス十時愛梨のあゆみ。そこには「進化した十時愛梨」と「変わらず揺るがない十時愛梨」の両方がいました。そして、今は[ほのぼの花歌]で十時愛梨の新しい目標が示されたばかりです。この先も末長く、十時愛梨をよろしくお願いしますね。

Think Airi 020 親愛度MAX演出から振り返る十時愛梨のあゆみ3

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初期レアから2019年3月末の[ほのほぼ花歌]に至るまでの「親愛度MAX」演出を振り返りつつ、これまでのモバマスにおける十時愛梨の歩みを振り返る企画の3回目です。

1回目はこちら。 

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(余談1)マッスルキャッスル

モバマスに直接登場したわけではありませんが、時期的にはここで2015年のアニメ放映がありましたので、取り上げておきたいと思います。十時愛梨は「マッスルキャッスル」のバラエティ番組の司会として登場し、川島瑞樹と共演しています。ここでキャスティングについて考えてみると、川島さんのほうは元アナウンサーということで、とてもわかり易い人選なのですが、ペアを組むのが愛梨というのがやや意外な印象を受けます。

 

ここは色々と考察の余地があるところですが、グラブルコラボでは「アドリブが得意」と明かされている点であったり、もしくはマイペースゆえにペースが乱れないというところが合っていたのかもしれません。

少なくとも、[シンデレラドリーム]のように「しっかりしてきた愛梨」が見られるようになってきた時期でもあったので、そつなくお仕事する愛梨がアニメで見られたのも、よく考えれば自然だったといえます。

 

■いっしょにえいっ!

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特訓前は十時愛梨の得意種目(のはず)テニス。「(のはず)」と付くのは、思い出エピソードのほうで「テニスサークル所属だけどマネージャーで、ゲームではほとんど勝てない」ということが明かされているので、得意と言って良いのか若干疑問が残るためです。いや、愛梨本人も自覚しているんですよね。こう続くので。

でも、これってたぶん、私の実力じゃないですよね?
だって、打つたびに、プロデューサーさんが
優しく返してくれる気がしたから♪

Pとラリーを重ねて、そして親愛度MAX演出につながるわけです。相変わらずボタン飛んでますけども。

「スポーツ」というテーマに関しては、「思い出エピソード」で不安を吐露していましたが、特訓後では案の定転倒しています。それでも頑張ったこと、そして頑張ったことを褒めてほしいと甘えてくるところ、どちらも十時愛梨らしいのではないでしょうか。

 

■夏のお届け

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アイプロ「おいでよ!海の家」のランキング上位報酬での登場。

特訓前は海の家の看板娘としてジョッキコーラとラムネを運ぶ様子。「思い出エピソード」では、アルバイトもあんまりやらせてもらったことがないし、出店的なものも友達から「座ってるだけでいいから」といわれてやらせてもらえなかったことが明かされています。ある意味箱入り娘のような育ち方をしてきたことが伺えます。人によってはこのエピソードから、ディズニープリンセスにある「外の世界を知らずに育ってきたお姫様が冒険を始める」という構図を感じる、という指摘もあって、なかなか面白いところです。

 

ちなみに、元気すぎてコーラこぼしてるし、泡が大変なことになりそうです。だけど、可愛いからいいんです。ところで似たようなシチュエーションが、実はコミック「アイドルマスターシンデレラガールズ WILD WIND GIRL」の6話(単行版2巻)に収録されています。そこでは卯月がミスで飲み物をお客さんにぶちまけてしまったのですが、愛梨が駆けつけます。

今ふきますから じっとしててくださいねっ

続けて周子が代わりの飲み物とサービスのかき氷を持ってきて場が収まるのですが、これを見た拓海が「スゲーなアイツ…拳も使わずに場を収めやがった」と評している点が印象的でした。

 

特訓後は水辺でのグラビア撮影。ありそうでなかった水着での撮影でした。

すっごく楽しいんだところとか、顔が赤いこととかは、アイプロのコミュで存分に描かれていましたので、そのことはまた機会を改めてご紹介したいと思います。

 

■ビーチガール

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上位報酬の[夏のお届け]に対応するレア報酬として登場したのが、こちら。コンセプトも共通で、とにかく夏を楽しもう!という気持ちが伝わってきます。

 

(余談2)とときら学園

続いて秋のアニメの2期では「とときら学園」の司会として諸星きらりと一緒に年下のアイドルに囲まれながらお仕事をします。途中で年下って感じじゃないアイドルもゲスト出演してきますが、コンセプトとしては学園モノのお困りごとお助けバラエティでしたので、年下のアイドルとの共演という面を考慮して、諸星きらりと視界に選ばれたのではないかと思われます。

十時愛梨の年下への接し方と言えば、ゼッケンズでの輝子やSwitchesでの乃々のように、敬語で年下であっても一人のアイドルとして接する面があります。

「とときら学園」でも悩んだ末に園児服にギャルコーデを施して出演してきた莉嘉に、園児なのにギャルコーデなんですね、と率直に聞いてしまう場面がありますが、莉嘉が自信たっぷりに応えて、悩みを振り切ったことを示しています。このやりとりが物語のオチとして重要な場面であることは言うまでもありませんが、このやりとりを自然に投げかけられるのは、年下を尊重しつつも遠慮せずに近い距離に入っていく愛梨だからこそ、だと思います。

 

■スウィートサマーナイト

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特訓前は浴衣姿で花火。手持ち花火でハートマークを作って「愛梨がPさんにお届けする光のメッセージは、こ・れ・ですっ♪」とか言っちゃうのがもうかわいいんですが、親愛度MAXで花火が終わっちゃうのが味があります。

最後に残った線香花火一本を、ふたりで仲良く。夏の思い出と呼ぶにふさわしい光景じゃないでしょうか。

特訓後は大きな打ち上げ花火を背にライブ。特訓前はPと二人、特訓後はライブ、という構図は[スウィートトゥスウィート]と同じですね。手持ち花火で始めた特訓前が線香花火で終わり、そして打ち上げ花火とともに始まった特訓後が、夏の熱を帯びた余韻とともに終わる親愛度MAX演出。今振り返ると、このころから十時愛梨の言動に情緒性が出てきているように思います。

 

ホーリーリゾートナイト

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夏の夜の次は冬の夜。テーマはクリスマスですが、特訓前は南半球での温かいクリスマス、特訓後もビキニサンタ、とちょっと変化球が入ります。

特訓前は初めてツインテールを解いた姿を披露しました。なぜ南半球に行ったのかといえば「思い出エピソード」にあるとおり、愛梨が「寒くないクリスマスがいい」とおねだりをしたから。そう、お仕事じゃなくてプライベートで南半球に行ってるんです。

そういう経緯で南半球に行ったので、温かいのは当たり前なのですが、それでも日が沈むと少し寒くなったらしく、近くに寄っていいかと聞いてきます。これ、[アニバーサリープリンセス]を彷彿とさせる場面です。

 

特訓後はたくさんのプレゼントに囲まれたビキニサンタ。親愛度MAX演出では、[ふわふわメイド]のときのように、ずっと一緒にいる宣言をしてくれます。ちょっと面白いのはこれ。

Pさんも、お揃いのサンタさんフードをかぶりましょっ♪

ペアルックを促してくるのはいいけど、ビキニサンタのアイドルと、スーツ姿のPがサンタさんフードを被ってるシーンってちょっとシュールなような…。でもこれもある種「いつでも一緒がいいんだもん」なんですよね。

 

次回は[空のおくりもの]から。

Think Airi 019 親愛度MAX演出から振り返る十時愛梨のあゆみ2

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初期レアから2019年3月末の[ほのほぼ花歌]に至るまでの「親愛度MAX」演出を振り返りつつ、これまでのモバマスにおける十時愛梨の歩みを振り返る企画の2回目です。

1回目はこちら。

 

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■プリンセスバニー

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特訓前が話題になったこちらの[プリンセスバニー]ですが、言動の面でいえば「ドタバタしていてハプニングだらけで手間が掛かる子」という、初期のイメージ通りの十時愛梨が見られます。思い出エピソードは顕著で、衣装が着られず、何とか着たものの今度はボタンが飛んで…とハプニング続きでした。

特訓前がフィギュア化されて有名な一方で、特訓後もなかなかの破壊力をもつ絵面になっています。「手間が掛かる子」であることは変わりないのですが、特訓後は「甘えん坊」という面が強く出ています。アイドルコメントから飛ばしてます。

ね~え?うさちゃんになった私は、
たっぷり可愛がってもらえなかったら、
寂しくて泣いちゃいますっ!

だ・か・ら…もっとも~っと、
愛梨をいっぱいいっぱい愛してくださいっ♪

この2つを提示された上で、セクシーな特訓前とふわふわな特訓後、どっちがいいかと聞かれても「どっちも」と答えてしまうのは仕方ないんじゃないんでしょうか。

でも、このあと、セクシーとふわふわだけじゃなく、もっと色々な十時愛梨がでてきますから、なおさら選べなくなっているんですよね。

 

■ふわふわメイド

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[プリンセスバニー]から一転して、今回は尽くし尽くしてくれるご奉仕メイドさんになりました。世話が焼ける子である一方で世話を焼いてくれる子でもある、という両面性が十時愛梨の魅力の一つだと思います。

特訓前はメイド喫茶メイドさんというシチュエーションでの撮影。「ふわふわ」の名前の通り、衣装のふわふわ感と揺れるツインテールのふわっと感がたまらないのです。親愛度MAX演出では「愛梨はいつでもお側にいますけどっ♪」とか言っちゃうところがすごく良いです。

特訓後も同じ構文で。「メイド姿じゃなくっても私はいつでもご奉仕してあげますからっ♪」

 

[プリンセスバニー]と[ふわふわメイド]を見比べると「アップルパイ・プリンセス」の「いつでも一緒がいいんだもん」という歌詞には2通りの解釈があることに気付かされます。[プリンセスバニー]は「いつでも一緒がいいから"離れないで”」という意味になりますが、[ふわふわメイド]では「いつでも一緒がいいから"側にいます"」という意味になって、相手に行動を求めるのと、自分から行動するのと、両方の意味が生まれているのです。

 

■シンデレラドリーム

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色々なアイドルが登場している[シンデレラドリーム]に愛梨も登場。カードの性質から、これまでの歩みを一旦まとめるような発言が多いのが特徴です。特訓前の親愛度MAX演出はぷちデレラ(デレステで言えばコミュの2~3あたりまで)とオーバーラップする内容になっています。そこが、時間が経っても十時愛梨十時愛梨のまま変わらないということの証でもあるわけです。

特訓後もPのためにいい景色を見せてあげたい、という趣旨で、これも初期レアから一貫しているところです。

 

ちなみに十時愛梨はLIVEバトル演出で「出番に出遅れる」というのが恒例だったのですが、ついに今回の特訓後で出番を間違えなくなったのが印象的でした。

今度こそ…出番ですねっ!

 

■スウィートトゥスウィート

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キャンペーン配布でおなじみの「芋とときん」。
特訓前は見たとおり、Pと一緒に焼き芋を焼いている場面。親愛度MAX演出は次の順番で出てきます。

Pさん、あーん…恥ずかしがっちゃダメです~♪

Pさん、半分こしましょう~♪はい、どうぞ~♪

Pさん、隠し味の愛情で、とーっても美味しくできました~♪
あっ、これ秘密なんでした…!わ、忘れてください~!

恥ずかしがっちゃダメって言っておいて半分こまでしたのに、隠し味の愛情は秘密って言ってるところがまたかわいい。

 

特訓後はライブステージの様子。愛梨はグラビアの撮影が多いので、ライブステージに上がるのは[アニバーサリープリンセス]や[シンデレラドリーム]のような他の子と揃い踏みをすることが多く、非常にレアな姿だと言えます。アイドルコメントはファンへの呼びかけ。

ファンのみなさ~ん、今日は十時愛梨のスウィートLIVEへようこそ~♪
いっぱいいっぱい、心も身体も弾んじゃう、
そんなすてきな時間をお届けしますからね~♪

あっ、でも跳ねるのはダメですよ~♪

 特訓前にはPとの甘い時間を過ごし、特訓後はファンへ甘い時間を贈る。Pもファンも大切にする十時愛梨らしさが出ている、と思いきや相変わらずちょっと世話が焼けるところもあって、愛梨の魅力が凝縮された親愛度MAX演出じゃないかと思います。

 

ここまでがアニメ放送前までの十時愛梨です。

次回は[いっしょにえいっ!]から。

Think Airi 017 親愛度MAX演出から振り返る十時愛梨のあゆみ1

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初期レアから2019年3月末の[ほのほぼ花歌]に至るまでの「親愛度MAX」演出を振り返りつつ、これまでのモバマスにおける十時愛梨の歩みを振り返ってみたいと思います。

 

■初期レア

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まずは初期レアの特訓前。天然という自覚があったり、恥ずかしがっているところがかえって新鮮だったりします。Pがフォローしてくれたことについて言及がありますが、ぷちデレラのぷちエピソードとも共通していますし、この先しばらく「Pがいるからこそアイドルのお仕事ができる」という趣旨の発言が登場します。「アップルパイ・プリンセス」の「君とならそう私はプリンセス」も、この初期レアの延長線上にあるといえるでしょう。

一方の特訓後は、まずアイドルコメントでトップアイドルを目指すと宣言しています。それどころか、Pもトッププロデューサーにする、とも言っています。

私がトップアイドルになれば
プロデューサーはトッププロデューサーになって、
それでえーっと私がトップになって、
アレ、どうするんでしたっけ?
とりあえず、トップが目標です!

親愛度MAXで「一緒に居ればトップアイドルになれると思う」という確信にまで至っているわけですが、他の子ではカード数枚を掛けてその境地に達する子もいますよね。初期レアの特訓後ですでにこの信頼関係に至っている、というスピード感が十時愛梨の特徴的なところだと思います。

ちなみに特訓後の親愛度MAXは「アップルパイ・プリンセス」の「いつでも一緒がいいんだもん」につながっているとも言えます。

 

■スイートバレンタイン

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特訓前は初期レアに引き続き「トップアイドル」について言及しています。Pが逆プロデュースされかけていますが。

特訓後も「トッププロデューサー」というフレーズが出てきます。メタ視点で考えると[スイートバレンタイン]は2012年に行われたイベントでのランキング上位報酬でしたので、まさに「トッププロデューサーさん限定あいり」だったわけです。

そのあたりが考慮されているのかは不明ですが、デレステに移植された際には「トッププロデューサー」というフレーズは消えています。

Pさんと頑張ってきて、私、毎日がお菓子みたいに甘い気分です♪
なので、プレゼントですっ私の唯一の特技だし、
やっぱりケーキって思ったんですけど…
あの、すみません、おうちに忘れちゃいました…
だからっ!今日は愛梨をプレゼントですっ。
Pさんっ、なんでもリクエストしてくださいね!

 

■シンデレラガール

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初期レア、バレンタインと「トップ」に言及したおかげか、本当にトップを獲ってしまって登場したのが、言わずもがな[シンデレラガール]。

特訓前は密着取材で自宅に取材が入ったときの一コマで、どういうわけだか愛梨が物理的な密着をしてくる流れになっています。ただ、初期レア特訓後の「ずっと一緒に」と通じる点もあって、タイトルをとっても変わらない十時愛梨らしさが出ているんじゃないかと思います。

特訓後は感極まってうっすら涙を浮かべているシーン。「プロデュースしてくれなきゃ、ダメみたいですっ!」と、さらなるプロデュースを必要としていることを、明確に示している発言です。

これは「シンデレラガール」という称号を手にしても、更に十時愛梨はPと歩み続けるということを愛梨Pに対して示しているという意味もありますが、それだけではありません。すべてのPに対して、十時愛梨だけでなく、これ以降に誰がシンデレラガールになったとしても「シンデレラガール」はエンディングではない(Pの手を離れたり引退したりするのではなく、引き続き高みを目指して歩んでいく)、ということを提示した瞬間だとも言えます。

 

■アニバーサリープリンセス

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1周年アニバサリーのアイプロという節目を意識して、「これまでの感謝」というところを強調した内容となっています。

特訓前は「全然寒くない!」といった直後にくしゃみをして、気づけば雪が降っていた、というシーン。今回の親愛度MAXはゲーム内で実際に演出を再生してみると、次のような順番でセリフが現れます。

あの、寒いですし、もうちょっとくっついてもいいですか…? 

Pさん、私のプロデュースで忙しくなかったですか…?

あっ、あのっ、なんか寒い気がしてきたんですけど…
なんだか顔があつい気がしてきました…!あれ、おかしいですね…!?

「寒くない」と言っていたのに、くしゃみをして、「寒いから」といってくっついてきて、近くなった距離から「忙しくなかったですか?」と尋ねてきて、「なんだか顔があつい」と言い出す…という、一連の流れをイメージしてください。場面ごとに感情を隠さないで真っ直ぐにぶつけてくるところも、十時愛梨の魅力だと思います。

 

■CDデビュー

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「CD」は、勿論みんな大好き「アップルパイ・プリンセス」

でもパイではなく手作りのケーキを作って持ってきてくれたのが特訓前。チョコプレートのメッセージを伝えたくてわざとケーキにしたのか、その真意は愛梨だけが知るところです。ちなみに[スイートバレンタイン]でも手にケーキを持っていますが、そのときにはまだ「for you!」という表現だったので、そこから更に親愛度が上がっていることも伺えます。

特訓後は…もうこれすごいこと言っていますけど、「アップルパイ・プリンセス」は十時愛梨が書いた曲では無いけれども、確かに十時愛梨の気持ちに沿った曲であることがわかる発言だと思います。「君の笑顔見たいんだもん」とか「いつでも一緒がいいんだもん」とか、そういう歌詞をPにも向けてくれているのかな、と思います。

 

 

この記事ですが、長くなることが必至なので続きは別記事にしたいと思います。

次回は[プリンセスバニー]から。

Think Airi 016 十時愛梨は「時」を越えて愛されるアイドルへ。

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あーーーかわいい。

 

というわけで、2019年3月末のモバマスのガチャで登場した[ほのぼの花歌]について、思うところを連ねていきたいと思います。

 

・「和」のコンセプト

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これまでの愛梨の衣装で和風だったものといえば[ふわふわメイド]、[スウィートサマーナイト]、[はずむ花の湯]がありましたが、正統派の着物を着るのは今回の特訓前が初めてです。[スウィートサマーナイト]特訓前の浴衣でも胸元が締め付けられて…というくだりがありましたが、今回も案の定、苦しそうでした。

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ちなみにその直前のコマの「5分と持たない」は十時愛梨が発祥。色々なアイドルの間を巡ってついに還ってきたんだ…と感慨深い一コマです。

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・今回はちょっと違う
ところで当ブログでは「この最近の十時愛梨はオトナ志向である」ことに触れてきました。デビューした頃は、ちょうどデレステの恒常SSRカップ・オブ・ラブ]のイメージ、そして最近は2枚めの恒常[エレガンス・プラス]のイメージ、といえばわかりやすいでしょうか。最近の十時愛梨では、落ち着きのある、エレガントなかわいさやセクシーさが魅力として加わってきていたのです。

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ですが、モバマスでは「オトナな愛梨」の流れが小休止していました。そう、[あまほわギフト]です。レアリティがRということもあるかもしれませんが、ひさびさにコンセプトが可愛さに向かう格好になっていました。

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このように[エレガンス・プラス]において、一つの到達点が見えたこと、[あまほわギフト]で「可愛さ、元気さ」に回帰したことから、今度は違う路線の十時愛梨が出てくるのではないか、と密かに期待していました。

そう、その答えが[ほのぼの花歌]なのです。


・桜とアイドル
今回の[ほのぼの花歌]を読み解くにあたって、まず目を通しておきたいのはシンデレラガールズ劇場の第1265話です。

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「桜とアイドル」といえば、思い出すのは「キラッ!満開スマイル」

  花はいつか散るけど 君の心を一瞬でも奪えたなら本望
  いつか今日の春の日を 思い出す時君の胸にパッと
  サクラが咲きますように

古典を引くまでもなく、日本人は目の前を散りゆく桜に「儚さ」を感じつつ、しかし一方で、毎年花を結ぶところには「永遠」という真反対の時間を感じてきました。シンデレラガールズ劇場 第1265話も「キラッ!満開スマイル」も、形は違えど、「アイドルとして輝ける一刹那」と「人の心に残る永遠」の両方に言及しているのです。

それでは今回の十時愛梨は、どうなのでしょうか。

 

・テーマは「永遠」

今も昔も、変わらないもの…

これがお仕事セリフにある時点で、そして特訓前後で共通に入っている時点で明らかですが、[ほのぼの花歌]のテーマは「永遠」です。実は、去年の[はずむ花の湯]の特訓後でも少し触れられていたテーマだったりします。たとえば以下。

初めて見るような、懐かしいような…切ない景色だけど…ステキ…

変わらないでいてほしい景色ですね。私たちの絆みたいに♪

[ほのぼの花歌]は[はずむ花の湯]の路線を引き継いでいるとも言えます。

そして、特訓前後いずれにおいても、「永遠」がテーマになっています。

 

特訓前の着物でお団子を食べる姿は、伝統的なお花見を体験する様子。ただひたすらに、かわいい。

このお団子、とってももちもちですよっ。
ふふ、桜を見ながらだと、美味しさも華やかです。
日本の春、って感じで!

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そして、親愛度MAX演出が良いんです。

大切な人と見る桜は、昔から変わらない幸せの景色ですねっ♪

 

特訓後は巻物を手に、春をイメージした舞台での撮影です。ただひたすらに、美しい。

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でも、見た目が良いだけじゃないんです。

昔の人が綴ってきた想いが、たくさん詰まってるんですね。
私、大切に読みます。
時代を越えて想いを繋げるような、撮影にしたいですから…

続いて、こんなのとか。

私も、いつまでも残る歌を…

そして親愛度MAX演出で、こうなります。

何千年先も、みんなの心に残るような…
そんなアイドルになりたいです。
Pさん、愛梨を末長~く、お願いしますね

いきなり1000年単位の話になりました。スケールの大きさが愛梨らしいところではありますが。

例えば10年とかの単位であれば、すごく頑張ればアイドルも続けられるかもしれません。でも1000年は無理です。まず生きることすら厳しい。

でも、伝説になれば1000年は残りますよね。

 

つまり、十時愛梨は時を超えて愛されるアイドルを目指す、という宣言が、[ほのぼの花歌]のキーメッセージなんじゃないでしょうか。

 

振り返ってみると、初期レア特訓後の親愛度MAX演出はこうでした。

Pさん、あのプロデューサーと一緒に居れば
トップアイドルになれると思うんですけど、
ずっと一緒に居てもいいですか?

今回の親愛度MAX演出が、これと同じ構文になっていることがわかりますでしょうか。

初期レアの時に目指したものは「トップアイドル」、そして今は「何千年も心に残るアイドル」。

「ずっと一緒に居てもいいですか?」という問いかけと、「末長~く、お願いしますね」という信頼感に基づくお願い。

原点に帰りつつも、新しい決意を示しているような、そんな言葉が、今回の親愛度MAX演出だと、そのように感じました。

 

「十時」という苗字、「シンデレラ」ガールという称号。かつて「12時でも解けない魔法」と歌っていた少女は、ついに「時」を超えようとしています。十時愛梨の今後を、当ブログも末長くThinkしていきたいと思います。

 

 

・おまけ1

春だから、包んでこねて、桜餅…おまけにあげる、苺大福♪

包んでこねているから、たぶん道明寺餅ですねこれ。

ちなみに 桜餅 - Wikipedia によれば秋田県は長明寺餅のエリアらしいですが、最近はエリアに関係なくどちらも出回るようになっているので、あまり気にしないことにしましょう。

ところでこれ、字余りなくきれいに5・7・5・7・7になってますし、おまけにくれるのも中身たっぷりな和菓子で愛梨っぽいし、春と桜餅で季語が被る点を無視すれば、なかなか考えられた歌じゃないかな、と思います。

これは本当にただの感想ですが、私は「春だから」という部分に俵万智のサラダ記念日を思い出しました。

   『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

「会いたいから焼いちゃおうアップルパイ」も同じベクトルじゃないかな、と思うのですが、ロジックのシンプルさと、その力強さが「春だから…」には感じられて、とても十時愛梨らしいな、と思った次第です。

 

余談ですが、モバマスでセリフ一覧を見たときに、「いつまでも残る歌を…」と言って詠んだのが「春だから…」に見えるんですが、実は「歌」って、短歌の意味だったんでしょうか…?

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・おまけ2

特訓前の帯締めの結び方がハートになっています。気づきましたか?

今回はネックレスがありませんが、ここでハートが出てきています。

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やり方を紹介しているサイトがあったので、参考まで。

okimono.citylife-new.com

 

・おまけ3

新年号が泰栄とかだったら面白かった。

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※大永(たいえい)はすでに年号として使われている

 

・おまけ4

永遠とかスケールの大きな話が出ていますが、一方でしっかり等身大なアイドルであるところも十時愛梨らしいところ。例えば以下。

あ…見てください、お団子に花びら!うふふ、食べちゃうぞっ♪

Pさんはみたらし団子?一口く~ださいっ!うふ♪

ココ、読んでください!Pさんの声で聞きたいな…

ふむふむ~…Pさんと頑張れって書いてあります♪

特に最後がすごく可愛らしいですよね。

Memo011 久しぶりに十時愛梨のダイマ資料を作った話

 

 今回こちらのダイマを作成しましたので、その話をします。

 

ダイマは書き始める前に勝負が決まる(と思う)

まずはこちらを御覧ください。

www.youtube.com

スティーブ・ジョブズのプレゼン、といえば、2007年のiPhone発表とか2008年のMacBook Air発表とかを思い出す人が多いと思うのですが、私が一番好きなのは1997年にボストンで開かれたMacworldの基調講演です。

話すと長くなるので結論を言いますが、このこときのAppleは倒産寸前でジョブズは追い出されていたAppleに帰ってきたばかり。そんな状況で、ジョブズは「デザイン分野と教育分野に強みがあるので、そこに注力する」と宣言します。

 

実はこの方針はiMaciPhoneなどで経営が回復した今も大切にされています。2018年にAppleが開いた発表会は4回ありましたが、そのうちの2回、3月は「教育」、10月は「クリエイティブ」がキーワードでした。

天才的なプレゼン力を持つジョブズですら、マーケティングの基本であるターゲティングとポジショニングをやっていたんです。私も、ターゲティングをポジショニングをするべきですよね。だって、アップルパイ・プリンセス担当だもの。

 

十時愛梨のポジショニング」とは

これは私見なので、正解かどうかはわかりませんが、下記の点があると考えています。

 ・「初代シンデレラガール」ということは、知られている

 ・その情報止まりの人も、多い気がする

 ・一回でシンデレラガールになってしまったため、総選挙で注目されにくい

 ・ゆえにダイマが出回りにくく、知りたいという需要も少ない

 ・ガシャで出て、担当外の人にもとても喜ばれることは多い

 

つまるところ「なんとなく知っているけど、それで満足している状態」で止まる人が多いのではないか、という見立てです。

 

なので、「あなたが知らない十時愛梨がいる」という点に注力して、見た人が「十時愛梨はまだ知らないところがある」「十時愛梨を知りたい」というマインドに持っていくところにゴールを設定しました。

 

「みんなが知らない十時愛梨」を考える

次に考えたのはダイマの構成。

Twitterなので画像は4枚ですが、1枚はイントロ、もう1枚はまとめに使うとすると、実質的に使えるのは2枚だけになります。この2枚をどう使うか。

先に考えたポジショニングに従えば「十時愛梨が初代シンデレラガールである」こと以外を語りたいところです。なので、シンデレラガールに選出されて以降の歴史を紐解くことにしました。

そして、これは時期が良かったのですが、十時愛梨には「ソロ2曲め」と「SSR4枚め」があったので、それぞれのテーマ「表情」と「歌」について説明することとしました。どちらも「表現力の成長」というテーマで括れるので、2枚は並列するような形で置いています。

 

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実はそれぞれの内容はすでにブログで記事にしているのですが、文章量が多すぎるので簡潔にまとめようと思っていたところでもありました。画像2枚にまとめることができて、いい機会でした。とくに「ヒトトキトキメキ」のほうは図示しないとわかりにくいと感じていたので。

think-airi.hateblo.jp

think-airi.hateblo.jp

 

その他に考えたこと

とにかくたくさんのダイマが作られるので、他に無いようなデザインを作ろう、と考えました。よくあるのが白地に文字数が多いものなので、今回は逆手に取って暗めの背景に白文字を採用しました。
文字量を減らす、という方向性も考えたのですが、今回のターゲティングが「なんとなく知っているけど、それで満足している状態」の人に、まだ「知らない十時愛梨がいる」ことを気付いてもらうことなので、こればかりは文字を使ってきっちりと語り落とさないといけない、と思い、このスタイルにしました。

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おわりに

総選挙を目前に控え、色々な人がダイマを作ろうとしていると思います。そんな中で手の内を明かすような記事を書いて大丈夫か?と思うかたもいるかも知れませんが大丈夫だと思っています。
なぜなら、十時愛梨の立ち位置はすごく特殊だから。正直なところ、ここで述べた大半は、十時愛梨くらいにしか通用しないと思います。もちろん、思想のメソッド的な部分は広く使えると思いますが、これはダイマというよりも、マーケティングの一般論なので。

そして、私自身も今後、同じスタイルのものを作るかどうかは、わかりません。

十時愛梨も進化をするので。それに合わせたダイマを作りたいと思います。

 

だって、言ってたじゃないですか。愛梨がトップになって、Pもトップになる、って。

最高のアイドル十時愛梨をきちんとダイマできる、最高のPになりたいと思います。

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※まったくの余談

背景には以下のカード絵を加工して使用しています。

・[シンデレラガール+] シンデレラガールを獲った時点を暗示させるため

・[空のおくりもの+] 大人な雰囲気の愛梨の原点といえるから

・[ほろふわシフォン+] 愛梨が歌ってるシーンで最新のがこれだから

・[プライベート・メイド+] ファンへの思いを一番丁寧に語っているから

【デレステ】十時愛梨の変わらない「ハート」~エレガンス・プラス 恒常SSR②を見つめる~

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十時愛梨の4つめのSSR[エレガンス・プラス]についてお話します。2017年夏に登場した[プライベート・メイド]以来、約1年半ぶりの登場となった今回も、十時愛梨の様々な魅力が詰め込まれています。

  

Intro:普段と違う十時愛梨

十時愛梨といえば、ツインテールがトレードマーク。ところが今回の愛梨は、そのツインテールを解除しています。大人っぽい衣装の雰囲気もあって、世間一般の「十時愛梨」のイメージとは違った、新鮮な印象を受けた方もいるのではないでしょうか。

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ところで十時愛梨にはすでに恒常SSRとしては[カップオブラブ]があります。以前書いたブログの中で、私は[カップオブラブ]を「スタンダードな十時愛梨」である、とご紹介しました。その理由として「過去の様々な衣装の影響を受けている点」「『アップルパイ・プリンセス』を踏まえて【プリンセス】がキーワードとなっている点」「意味深な発言や愛され上手な点」などを挙げました。

think-airi.hateblo.jp 

実際に[カップオブラブ]と[エレガンス・プラス]を見比べてみれば、その雰囲気の違いは一目瞭然といったところでしょうか。

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過去からの文脈を踏まえながら、パブリックイメージにも沿ったスタンダードな[カップオブラブ]。それに対して[エレガンス・プラス]はイレギュラーな位置にあり、対になる恒常SSRなのだ。2枚めの恒常だから新しい挑戦を題材にし、変化をつけたのである。 …と説明してしまえば簡単ですが、実際のところは単純ではありません。

その代表例が「ハート型のネックレス」。「ツインテール」に並ぶ十時愛梨のもう一つのシンボルで、初期レアのころから付けているキーアイテムです。これが今回の特訓後にも登場しており、さらには3Dモデルの胸元にも光ります。

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変わった髪型と変わらないネックレス。これが何を意味するのか。

 

順を追って見ていきましょう。

 

 

 

1-1:ツインテール解除、再び

今回のSSR直前までの十時愛梨の登場回数は43回(ビーチガールSをビーチガールに含めた場合)。そのうちツインテールは41回であり、圧倒的にツインテールであったことがわかります。

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過去にツインテールでなかったのは[はずむ花の湯]で髪を束ねていたとき。

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そしてもう一回が2016年の年末に登場したホーリーリゾートナイト]の特訓前です。

小見出しに書いたとおり、十時愛梨ツインテールを解除したのは今回のSSRが初めて、ではありません。ホーリーリゾートナイト]で初めて、髪を下ろして我々の前に姿を見せてくれていました。

なので、今回の装いを新鮮に感じた人もいる一方で、懐かしさを感じた人もいるのではないでしょうか。私も、ガシャ更新された際に、その可愛さに驚かされたことを今でも覚えていますが、その思い出深い姿を今回も披露してくれたことが、懐かしいとともに嬉しくも思います。

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なお、「我々の」と書いたのは理由があります。実は[ホーリーリゾートナイト]の特訓前は愛梨が「寒くないクリスマスがいい」と言い出して、Pが南半球のリゾートに連れて行ってあげた、というシーンです。つまり、お仕事の絡まない完全なプライベート。なので、ホーリーリゾートナイト]の髪を下ろした愛梨の姿はPしか知らない姿だったわけです。

それが今回はファッションモデルのお仕事として、ツインテールを解除した姿が多くの人の目に触れることになりました。我々しか知らなかった十時愛梨の一つの魅力が広まっていくこと、実際に、愛梨を担当していない方やデレステ中心の方から反響があった点は、いち担当Pとして嬉しく思っています。

 

 

 

1-2:「ファッションモデル」と十時愛梨

十時愛梨といえばグラビア、であることは以前ご紹介しましたが、今回の仕事はすこし勝手が違ったようです。

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雑誌モデルのお仕事って、グラビアと全然違うんですね。
勉強しなきゃ~

何がどう違ったのか明言されていませんし、私もファッションモデルはやったことが無いので推測になりますが、確かにグラビアとファッションモデルではいくつか違いがあります。

グラビアで見てもらうべきなのは「写っている人そのもの」です。被写体になる人の可愛らしさやセクシーさを引き出すために、衣装やシーンが選ばれますし、写る側も可愛らしいポーズやセクシーなポーズをとるわけです。一方のファッションモデルは当然、ファッションが主軸です。

もう少し踏み込んで言えば、ファッション雑誌には各雑誌ごとにメインのターゲットや得意なジャンルがありますよね。「10代女子高生向けのかわいいファッション」とか「20代後半の働くオトナな女性のオシャレ」とか、テーマやコンセプトが存在します。それぞれの雑誌をどういう人が買うのか考えてみると、例えば「20代後半の働くオトナな女性のオシャレ」を扱う雑誌を買う人は、主に20代後半の働く女性だろうと思います。そして読みながら何を考えているのかといえば、「このコーデならかっこよく見えそう」「この服を着て仕事に行ってみたい」といったあたりじゃないでしょうか。

 

言い方を変えると、その雑誌がオススメするコーデを着たモデルさんが、仕事できそうな感じで写っていたり、楽しそうに通勤している様子で写っているから、自分も雑誌と同じファッションをやってみよう、となるわけですよね。疲れてしょんぼりしている場面とか、大雪で大変そうな出社シーンとかが載っていても、真似をしようとは思わないのではないでしょうか。つまり、雑誌に載っているファッションを自分が真似したときにどうなるか、というイメージが持ちにくい写真は、ファッション雑誌に向いていないわけです。*1

 

とすると、グラビアのお仕事では「十時愛梨そのものを余すことなく伝える」ことに軸が置かれていましたが、今回のファッションモデルの仕事は、おしとやかな女子大生を演じる、一種のお芝居の仕事だとも言えます。

このことは「シンデレラガールズ劇場わいど」の以下のシーン、「ちゃんとコーデの雰囲気出てる」というところにも繋がります。愛梨の関心が単に「夕美ちゃんがしっとりした表情をしていること」 ではなく、「コーデに応じた表情やポーズを夕美ちゃんがとっていて、雰囲気が出ている」点に向かっている点がポイント。発想の起点はコーデにあって、そこから被写体としての写り方を考えていることがわかります。

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ところで。実は十時愛梨がファッションモデルをするのは、初めてではありません。2018年2月23日から開催された「第17回ぷちデレラコレクション」に登場し、ランウェイを歩いています。

といっても第1ステージ終了時に「メイクやコーデに負けないように、可愛くパフォーマンス」と言ったりしています。コーデと主張をぶつけ合っていた前回に比べ、今回の撮影はコーデに沿った雰囲気作りに重きが置かれており、だいぶ心構えが違っていたことがわかります。

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1-3:ところで。

少し話題を戻しますが、お仕事として新境地を拓くためにツインテールを解いた、というのは、すごく分かりやすい話だと思います。先述したとおり、ファッションモデルで大切なことは、服やコーディネートの良さを伝えること。そのためであれば、ツインテールでない姿を披露するという選択も出てくるでしょうし、商業的にも「十時愛梨ツインテールを解いたレアな姿!」といえば雑誌も話題になるでしょう。そこから新たに十時愛梨に出会う人がいれば嬉しいことです。

 

と、書き連ねて気づいた人もいるかも知れませんが、[エレガンス・プラス]でツインテールを解いた成り行きが自然すぎて、却って[ホーリーリゾートナイト]で、プライベートな場面にもかかわらずツインテール解除を初お披露目したことが非常に不思議に思えてきます。この謎は、いずれ改めて触れようと思いますが、興味が出た方は、ぜひ[ホーリーリゾートナイト]にも触れてみて頂ければ、と思います。

 

もうひとつ[ホーリーリゾートナイト]と[エレガンス・プラス]で対になっている点があります。[ホーリーリゾートナイト]でツインテールを解いて生まれた可愛さは、Pがたまたま南の島に愛梨を連れて行ってあげたからこそ見れた(おそらく)偶然のものです。一方で[エレガンス・プラス]の愛梨は、今回のファッションのコンセプトに合う愛梨を探して見つけた愛梨です。ツインテールを解いたときの大人びた雰囲気と意外さを確信していて、推した人がいたからこそ見れた姿なわけです。もちろん、Pの後押しがなければ成り立ちません。

そう思うと、愛梨がこんなことを言い出したことも納得です。

えへへ、Pさんの魔法、いつも信じてますから

 

 

1-4:オトナな十時愛梨

 今回のファッションのコンセプトは「おしとやかさ」ですが、実はそれ自体は愛梨にとって新しいことではありません。この直近でのモバマスでの十時愛梨のSRを振り返ってみると、[空のおくりもの]、[ほろふわシフォン]、[はずむ花の湯]と3回連続で落ち着いた雰囲気であったり哀愁であったり、オトナな愛梨を魅せてくれていました。その流れの中に[エレガンス・プラス]もあることは、並べてみると実感できるのではないでしょうか。

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特にご注目頂きたいのは[ほろふわシフォン]と今回の[エレガンス・プラス]。いずれもチェック柄が衣装のデザインに取り入れられています。さらにチェック柄つながりで遡ると、デレステの前のSSR[プライベートメイド]は赤いチェックで可愛らしいメイドさんでしたので、[プライベートメイド]、[ほろふわシフォン]そして[エレガンス・プラス]という流れもあることに気づきます。*2

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[プライベートメイド]は愛梨も着慣れたメイド服で愛らしい表情を、[ほろふわシフォン]ではあどけなさを残しつつ哀愁漂うセクシーさを表していたのに対して、[エレガンス・プラス]では青いチェックのスカートを大人っぽく着こなして、と順々に大人っぽい表現が完成していく様子が見て取れます。

そこで改めて[ほろふわシフォン]と[エレガンス・プラス]を見比べると、少し話が戻ってしまいますが、ツインテールを解いたインパクトの大きさを感じられるのではないでしょうか。

 

ちなみに[ほろふわシフォン]と[エレガンス・プラス]の間には、こんなつながりもあります。

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可愛く、少しセクシーに…ですよね。よーし…
えっ、セクシーはもう十分?

([ほろふわシフォン]+)

えっ、セクシーすぎですか?
うーん、難しい!でも、チャレンジするのは楽しいですっ♪
([エレガンス・プラス]+)

 

 

1-5:悩める十時愛梨

ここからは特訓エピソードについて触れておきたいと思います。特訓エピソードで注目すべき点は2つ。まずひとつめは「悩みがなさそうに見えるのが悩み」という悩みを打ち明けられる点、そして、もうひとつは不服そうな表情をする点です。

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これを聞いて、真逆の「悩みがないのが悩み」と言っていた初期の頃、とくにぷちエピソードを思い出した人もいらっしゃるのではないでしょうか。 

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といっても、これまでの愛梨を振り返ってみれば、普通の料理は上手く出来ないし、衣装はサイズが合わなかったんですよね。表情も海の家アイプロでは度々拗ねたり不服そうな表情を浮かべたりしていました。

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ただ、その続きで語られるように、怒るのをすぐやめちゃうんですよね。もしかすると、これを世間では「怒らない」というのかもしれませんが、そのあたりは個人の尺度により変わるところかと思います。

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またもう一つ、先に引用したぷちエピソード2つを見返してみると、次のように続いていることに気づきます。

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つまり愛梨にとっては「悲しそうとか切ないという気持ちを表現すること」が「オトナ」と結びついているとともに、大人な女性が目標であり、さらに様々な気持ちを会得していくことが、愛梨の成長でもあることが伺えます。その目線で見ると、今回のコミュは、単に幸せそうなだけだった愛梨から、色々な感情を持った愛梨になったし、オトナも表現できる愛梨になったんだよ、という意味も持っているように思います。

 

とすると、モバマスで1年半かけて挑んできた「オトナな愛梨」が、内面も外面も[エレガンス・プラス]において一つの到達点を迎えた、と言えるかもしれません。

 

 

2-1:いつものオープンハート

さて、ここからは「いつもの十時愛梨」の話に入りたいと思います。

その代表例は、冒頭で紹介したハート型のネックレスです。 

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このネックレスは以前に書いた記事でも紹介したとおり、ティファニーのオープンハートであろう、と推定されています。上に示した初期レアと[あまほわギフト]ではネックレスのデザインが微妙に異なっていますが、どちらも似たものがティファニーの商品として実在します。そして今回の[エレガンス・プラス]ではハートが2つとなっていますが、これもティファニーのラインナップの中にありました。

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となると、気になるのはシングルのハートとダブルのハートで何か意味合いが変わるのか、という点ですが、残念ながらティファニーの公式サイトの紹介文からは違いを読み取ることは出来ませんでした。ただ、「オープンハート」自体の意味は、文字通り心を開くというところにあるので、「いつもより一層心を開いて(新しいものに挑戦する)」とか「心を開きあった二人」といった意味合いを持たせているのかもしれません。

 

 

2-2:実は「いつも」じゃないオープンハート

解かれたツインテールに対して、今回、ネックレスは残ったどころか遂に3Dモデルの胸元にも見られるようになりました。というよりも、これまでのSSR3種では付けてなかったんです。

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ところでネックレスがこれまでに登場した回数は、明確にカウントできるだけで14回(今回が15回目)になります。しかし、このうち特訓後に付けていたのは、実は[シンデレラガール]と[夏のお届け]の2回のみ。シンボリックなアクセサリーにしては、思いの外登場回数が少ない、といえます。

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特訓後で少ない理由は、あくまで推測の域を出ませんが、例えば衣装やステージのコンセプトに合わせるために私物ではなく、準備されたアクセサリーを優先した、というところなのかもしれません。

 

とすると、ここでツインテールとは逆の疑問にぶち当たります。

 

いつもは特訓後では付けることの少ないオープンハートを、今回はなぜ、特訓後だけ付けているのだろう、ということです。

 

その疑問を抱えつつ、オープンハートを特訓後で付けていた過去の2回、[シンデレラガール]と[夏のお届け]を見返してみると、[シンデレラガール]は言わずもがな、初代シンデレラガールのカップを手にした晴れ舞台、そして[夏のお届け]は水着姿で愛梨の魅力を惜しみなく伝えようというグラビアのお仕事です。

いずれも愛梨本人そのものの魅力や人柄がフィーチャーされているシーンです。準備されるアクセサリーではなく、普段愛用しているアクセサリーを使っていても不思議ではない場面です。

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これもまた、あくまで推測でしかありませんが、普段と違う髪型、普段と違う雰囲気の衣装、そして新しく勉強してきたポーズ、と、新しいことずくめの中に、敢えて変わらないものを入れてきたのではないでしょうか。普段と違う装いの十時愛梨の中にも、いつでも変わらない十時愛梨がいる、そのことを示すために。

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2-3:「いつも」の十時愛梨

変わらないのはネックレスだけではありません。今回はコミュなどの中に、聞き覚えのあるフレーズがたくさん含まれていることに気づきます。たとえば、このふたつ。

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左は「5分ともちませんでした」でお馴染みの、シンデレラガールズ劇場第33話ですよね。右は「ヒトトキトキメキ」にも出てきた[プリンセスバニー]です。

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他にも、いろいろ。

『キーアイテムはレトロ風メガネ』かぁ…
久しぶりにメガネもいいかも♪

実は1st Anniversaryアイプロでメガネを掛けていたんですよね。なぜかといえば、1stアニバアイプロで共演したのが上条さんだから。

 

Pさんと、電話でお喋りしたいな…
でも図書館だし…

あっ、Pさんからメールだ♪
えっと……お仕事の前に、迎えに来てくれる……?
わぁっ♪ それじゃ、はやくレポート終わらせなきゃ!

このあたり「アップルパイ・プリンセス」の雰囲気がありますよね。

 

普段から愛梨は「アップルパイ・プリンセス」の歌詞であったり、もしくは過去のお仕事を引き合いに出すことが多いのですが、今回は特に多いです。装いの変化に対して、アクセサリーと口にする言葉もいつもどおり。変わるところと変わらないところを併せ持つところも、また十時愛梨の魅力なのです。

 

 

3-1:十時愛梨と「お勉強」

さて、今回のSSRの場面について考えてみましょう。

特訓前は図書館でのお勉強、そして特訓後はファッションモデルという新しいお仕事への挑戦。実は今回のSSRのテーマは「お勉強」なんです。そしてこのテーマは、十時愛梨においては今まであまり注目されてこなかった要素でもあります。

というのも、十時愛梨って練習風景とか作業風景とか、何かをしている過程があまり表に出ていないんですよね。例えばケーキにしても、常に完成形を手にしています。

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ましてや何かに苦戦するシーンは、ぷちエピソードなどにわずかに見られる程度で、ほとんどありませんでした。あの天才・一ノ瀬志希すら「つぼみ」で苦戦する場面があるのに、愛梨含むゼッケンズはボウリングしてたので。

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ですが、十時愛梨がチートキャラで何でもできるから、という訳ではない、と私は思っています。

1つめのキーになるのは[プライベート・メイド]の親愛度MAX演出。愛梨にとって誰かのことを思って重ねる努力は「幸せ」なんですよね。愛梨にとって、練習が苦しさや辛さから程遠いものだからこそ、「難なく」こなせているように見えるのではないか、と思います。

もう1つのキーになるのが今回の「劇場わいど」で、他のアイドルから刺激を受けている様子が伺えましたが、そのような向上心や好奇心を元々持ち合わせていることも、十時愛梨の成長を支えているように思えます。

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それでは、「図書館でのお勉強」はどのような意味を持つのでしょうか。

これまでの愛梨は「大学1年生で大学の近所に一人暮らし」「大学の同級生に勝手にオーディションに応募された」「テニスサークルでマネージャーをしている」「キャンパスでは常に女友達が一緒」といったことが語られてきましたが、大学で何を勉強しているのか全く語っていませんでした。というか、教授に単位をおねだりしていたので、勉強しているんだろうか? と思われたりもしていました。*3

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リフレッシュルームではちゃんと勉強したのは受験勉強が最後、とも。

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ですが、今回、とりあえずちゃんと勉強しようとしていることは明らかになりました。友達と都合が合わなかったら図書館でレポートやろう、って発想がすごく真面目ですよね。私だったら食堂で寝てます。思えばリフレッシュルームの発言も「ちゃんと」というのが曲者で、課題をこなす程度は「ちゃんと」のうちに入らない、ということなのかもしれません。ただ、実際には脇道に逸れてレポートが進んでいないので、「ちゃんと」ではないとも言えます。

 

いずれにしても、いきなり完成形の姿を見せることの多かった十時愛梨において「お勉強」という今回のテーマは、かなりレアな存在であると言えます。

 

 

3-2:新しい挑戦を「プロデューサーと」

さて、ファッションモデルのお仕事が、これまでのグラビアとは勝手が違う=ファッションモデルにふさわしいポーズや表情を勉強するという意味を持っていることは先述した通りですが、その先の特訓エピソードではPへの感謝の気持ちへと繋がります。

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思い返してみると初期レアのころの愛梨はアイドルが何なのかすら分かっていませんでしたが、Pに連れられてアイドルのお仕事をするうちに、どんどんアイドルのお仕事が楽しくなっていく様子が言葉に溢れていました。

こんなお仕事するんですね~

ドキドキしますね

頑張るんですっ

えへ、Pさんとお仕事するの楽しいですね!

Pさん、大丈夫です! どんどんお仕事しましょ!

そして、新しいものへ挑むときの気持ちは、今もあの頃と変わらないことがわかります。その挑戦をさせて見守ってくれるPへの感謝の気持ちも、同じです。
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アクセサリーを付けているだけでも、過去を思い起こさせるフレーズを口にしているだけでもなく、その根底にあるものが初期レアのころから揺るがない。そんな[エレガンス・プラス]は[カップオブラブ]に並ぶ、もう一つのスタンダードだと、私は考えています。

 

 

まとめ:エレガンス「プラス」であること

髪型を変えて、装いを変えて。

それでも、胸元のハートと言葉に込めたハートは変わらず。

だからこそ「チェンジ」ではなく「プラス」、今までの十時愛梨に新しい一面を付け加えた、という意味を込めての[エレガンス・プラス]なのではないかと思います。そして、「お勉強」というテーマからは、根の真面目さであったり、他のアイドルから刺激を受けたり、ファンを想う心であったり、アイドルとしての真摯な姿勢があることも伺えます。

 

そういえば、[はずむ花の湯]ではこんなことも言っていました。

初めて見るような、懐かしいような…切ない景色だけど…ステキ…

今回の愛梨が、まさしく初めて見るような、懐かしいような、そんな愛梨だと思います。見る人とこれまでの愛梨との接し方に応じて、それぞれ違った見え方をしているはずです。

 

この記事が、今まで十時愛梨に縁遠かった人はもちろん、前々から知っていたという人にも、より十時愛梨を深く知ってもらえるきっかけになれば嬉しいです。

 

さて、最後にひとつご紹介したいものがあります。

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「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」ですよね。

十時愛梨は、あの曲とは雰囲気が違うアイドルだとは思います。でも、十時愛梨のアイドルとしての心意気、そして今回のSSRのコンセプトは、まさしくフロンティアに立つアイドルだと思います。

守るべきは過去じゃない。自分の足で歩け、初代シンデレラ。 

 

 

・余談1:誰がツインテ解除を提案したのか?

ところで今回ツインテールを解くことを提案したのは、誰だと思いますか?
色々な可能性が考えられるところですが…

1.プロデューサー
一番に思いつくのはこれだと思います。だって南の島でツインテールを解いた姿を見ていて、かつ、ファッションモデルのお仕事を取ってこれる人なんですから。ツインテールを解除した愛梨の破壊力を知った上で、それを色々な人に見て欲しい!と思うのは納得できるところです。

2.クライアント
アパレルメーカーの人やファッション雑誌の編集員が超天才で、髪を下ろしたり大人っぽい服を着たときの十時愛梨のポテンシャルを見出した可能性もある、かもしれません。といっても愛梨は既に「オトナ愛梨3部作」を経験していますから、それをどこかで見かけて、大人っぽい服も似合うのでは、と発想することも可能だとは思います。

3.愛梨本人
これが一番意外かもしれない選択肢ですが、愛梨本人が言いだした可能性もゼロではありません。先述の通り相葉ちゃんがコーデに合わせた被写体になったことに感じ入っていた様子もありましたし。ミニライブ開演直前に迷子を探すと言って聞かなかったあの頑固さを思うと、周りの大人達が愛梨はツインテールだから…と思っていたところに「今回のお洋服、ツインテールじゃ無いほうが似合うと思うんです」と言い出してもおかしくはない、とも思います。

 

やたら過去へのリンクを貼りたがる(2-3参照)十時愛梨なので、後々になってひょっこり判明するかもしれませんが、今はとりあえず憶測で。

 

・余談2:十時愛梨は勉強しているのか?

愛梨の学力や知力に関しては中々推測が難しいところです。例えば桐生つかさの「マジリスペクト」が理解できなかった一方で、つかさからコメントを求められた時には的確に返して頭の回転が早そうな印象がありましたし、「Sweetches」を英字表記にしようと提案したのは愛梨でした。その掴みどころのなさが、愛梨の魅力だとも言えそうですが、今後の言動にも注目です。

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・余談3:十時愛梨は理系なのか?

ところでTwitterでは愛梨の手元にある本のデザインがマセマ出版社の「スバラシク実力がつくと評判の量子力学」に似ていることが話題になりました。そのことから「十時愛梨は理系なのか?」という点が話題になっています。

 

実際にマセマの量子力学の実物を手に取ると、2つのことに気づきます。

 

1つめは中身。その大半は数式であることに気づきます。その式変形を一行ずつ理解したり暗記することは、正直なところ難しいです。ですが、例えば「P.○○の例題○○を見て、次の式を変形せよ」というレベルのレポート課題に使っているだけだったとしたら、極端な話、何も考えず書き写すだけで終わります。

つまり、何が言いたいかといえば、使っているテキストがわかったとしても、そのテキストがどのように使われているのかがわからなければ、持ち主がどのような勉強をしているのかを推測することはできない、ということです。

 

もう1つは表紙。「単位なんて楽に取れる!」と、あります。もしや、この文字を見て本を選んだのでは…という説も、アリと言えばアリです。

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※買った。

 

よって、現時点で持ち合わせている情報だけでは十時愛梨が理系である、と断定するには不十分であると考えます。いわんや、専攻をや。

ただ、理系の中でも農学部や薬学部などは男女比の均衡が取れており、「キャンパスでは常に女友達と一緒」という点と符合しますし、趣味の「ケーキ作り」から考えると食品関係を扱う農学部や、「進学のため上京してきた」という点から考えると秋田県には大学がない薬学部あたりは、可能性があるかもしれません。

これも、今後を待つことにしましょう。

 

・余談4:十時愛梨と帽子

帽子、似合ってますか?ふだん、あんまりかぶらないから…

今回のファッションのもう一つのポイントは「帽子」でした。

たしかに本人の言う通り、私服で帽子を被っていたのは[プライベート・メイド]の特訓前くらいです。これはビーチでの日差しよけという面が強いかもしれませんが。

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あとは[パンプキンパーティー]の特訓前のヘッドドレスがハット状ですが、そもそもパーティードレスなので、[エレガンス・プラス]とは少し趣きが違いますね。

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ところで、お仕事でのヘッドドレスとしてハットは何度か被っています。特に面白いのがゼッケンズのときで、CDのジャケ写ではユッコ以外4人がハットを付けていたのに、デレステでは何故か愛梨以外リボンにしてるんです。

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実はお仕事ではハット好きなのかもしれません。

*1:もしくは通販サイトやブランドのカタログ向けの写真撮影なのであれば、雑誌のコンセプトの代わりに服やコーデのコンセプトに沿って写真に写る必要が出てくる

*2:厳密に言えばチェック柄自体は[スイートバレンタイン]特訓前のエプロンの下のスカートなどに見ることができる。

*3:かくいう私も、勉強してないだろと思っていた