think Airi project

十時愛梨を考えるブログ。




Think Airi 021 親愛度MAX演出から振り返る十時愛梨のあゆみ4

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初期レアから2019年3月末の[ほのほぼ花歌]に至るまでの「親愛度MAX」演出を振り返りつつ、これまでのモバマスにおける十時愛梨の歩みを振り返る企画の4回目です。

1回目はこちら。 

think-airi.hateblo.jp

 

■空のおくりもの

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「かわいい」路線だった従来とは一線を画する、おしとやかな特訓後。一方で、甘さたっぷりの特訓前。[空のおくりもの]以降の十時愛梨は、特訓前後のギャップで攻めてきます。
特訓前はカフェでシフォンケーキを食べているところ。指に乗せたホイップクリームがかわいい。「思い出エピソード」ではオフの日に間違って事務所に来てしまい、Pのお手伝いをしてからカフェに行く、というシーンが描かれています。「今日の私、少し欲張りみたいです」というけど、前々から「いつでも一緒がいいんだもん」って言ってた子が欲張りじゃない訳がないんですが、わざわざ言っちゃうっていう甘え方なわけですよね。心地よく心をかき乱してくれるところが、十時愛梨の良さだと思います。

 

『夜空に散らばる星屑を集めて…
煌めきのパフュームが、貴方を彩ります』

…ふふ。とてもロマンチックで、ドキドキしますっ。
いつもは元気な私ですけど、
今日の撮影は…オトナな愛梨をお見せします♪

親愛度MAX演出で「キラキラした幸せ」と言っていますが、今回の大人っぽい衣装はもちろんですし、デビューからのアイドルとしての歩み、もしくはオーディションで出会った日からのレッスンも含まれているかも知れません。

ちなみに、親愛度MAX演出を再生すると2つ目に出てくる発言もなかなか味があります。

Pさんが着せてくれた星空のドレスは…脱ぎませんよ

 

■ほろふわシフォン

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[空のおくりもの]でシフォンケーキを一緒に食べに行ったときに、作ったらご馳走しますね、と言っていたケーキを作ってきてくれたのが特訓前。「心がこもるからかな」というのは、[CDデビュー]でも言っていたことに気づきましたか?その他にも、愛梨はたびたび、ケーキは心を込めて、ということを言っていますよね。

特訓後は秋の哀愁漂う雰囲気の中、アイリッシュソングを歌う様子です。愛梨本人も「愛梨が歌う…アイリッシュソング♪」だなんて、茶目っ気たっぷり。

ここでもやっぱり「Pが側にいる」というのがキーポイントになっています。この頃になると、アイドルとしての愛梨とPとの関係性は初期のように「手取り足取り」という感じでは無いですが、その代りに「側で優しく見守る」というところに重きが置かれるようになっていきます。

でも、オフでは相変わらずいちゃついているわけで、地の部分では変わらないんですよね。逆説的にですが、アイドルとしてテクニカルな部分、つまり表現の幅が広がっていることがわかります。これがのちのち、デレステの[エレガンス・プラス](「チェンジ」ではなくて「プラス」であるという点)にもつながります。

 

■はずむ花の湯

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春の温泉に浸かっている特訓前、そして和風の衣装を来て春の風を受けて佇んでいる

特訓後が[はずむ花の湯]です。

温泉に行った経緯は「思い出エピソード」にありますが、日頃忙しそうなPのために、のんびりできるところへ、と愛梨が提案したことによります。それにしても年頃の女の子が(男女いずれだとしても)年上の人を誘って温泉って、なかなかアグレッシブだなぁ、と思いますが、そこを考えてるんだか考えてないんだかわからないファジーさを持っているところも、愛梨っぽいですよね。

そして特訓前でいちゃついた分、特訓後はビシっと決めてくれるわけですが、今回も「Pが見守ってくれる」という主題を[ほろふわシフォン]から受け継いでいます。

 

その一方で目を引くのが親愛度MAX演出の1つめの発言。

変わらないでいてほしい景色ですね。私たちの絆みたいに♪

これまでの十時愛梨を追ってみると気づくことですが、十時愛梨は明確にターニングポイントと呼べるイベントを経験していません。もちろん振り返ってみて、「この頃からこんなことを言い始めてたんだ」と気づくところはありますが、例えば佐久間まゆの[永遠のキズナ]や諸星きらりの[ワンダフルマジック]のように、そのカード1枚で印象がガラッと変わる、というような地点は無いのです。

裏を返すと、十時愛梨は初期レアの時点からPへの信頼が厚く、初期レアの時点から応援してくれる人のためにトップアイドルを目指す、というスタンスで一貫していました。そう、実は「変化」を主題に置くアイドルがシンデレラガールズでは多い中で(なにせ「シンデレラ」がモチーフですから当然ですよね)、十時愛梨は「変化しない」という方向に突き抜けていたわけです。そのことを思い出させてくれたのが[はずむ花の湯]だったのだ、と思います。

 

■あまほわギフト

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レア+は[ビーチガール]以来、そして特訓前のレアはデビュー以来となる[あまほわギフト]。特訓前はスイーツの差し入れを事務所に持ってきてくれる場面。普段、ケーキを作るときも食べてくれる人のことを考えながら作っている愛梨だから、スイーツもただ買って食べるだけじゃなくて、みんなで楽しくお茶会をしたい、となるのも納得ですよね。欲張って色々買いすぎているところもご愛嬌。

特訓後は魔法少女風の衣装で無邪気な感じ。久々に大人っぽくない特訓後になりました。おかわりサービスをくれるところも相変わらず。

レアなので[あまほわギフト]単体だとあっさりした印象になるのですが、直前の[はずむ花の湯]や[ほろふわシフォン]の特訓後と並べてみると、「大人な表情もできるようになったけれども、愛らしさはデビューの頃と変わらない」というところがくっきりするんじゃないかと思います。

 

■ほのぼの花歌

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さて、「変わらない」というところに徐々にフォーカスが当たってきていることをお話してきましたが、ついに主題となったのが[ほのぼの花歌]です。

特訓前はお団子を食べながら昔ながらのお花見。時代を超える幸せを実感するというシチュエーションです。

特訓後は時代を越えるアイドルになりたい、という宣言になります。

この宣言ですが、実は初期レアと同じ構文で語られていることに気づきます。「トップアイドルを目指したい」から「一緒に居たい」となるのが初期レア、そして「時代を越えて愛されるアイドルになりたい」から「末長くお願いしたい」となるのが[ほのぼの花歌]なわけです。そして文末が「いいですか?」と疑問系だったのが「お願いしますね」とお願いになるのが、この7年の間に積み重ねてきたPとの関係を表しているようにも思います。

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駆け足で振り返ってみたモバマス十時愛梨のあゆみ。そこには「進化した十時愛梨」と「変わらず揺るがない十時愛梨」の両方がいました。そして、今は[ほのぼの花歌]で十時愛梨の新しい目標が示されたばかりです。この先も末長く、十時愛梨をよろしくお願いしますね。