think Airi project

十時愛梨を考えるブログ。




Think 特別編 塩見周子はなぜラーメンをご飯もの付きで食べているのか

※先に断っておきますが、塩見周子の話というよりもラーメンの話をします。

ラーメン、食べてましたね。

えぇ、[羽衣小町]塩見周子の話です。

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実は私、京都出身で、塩見周子はラーメンを食べる女だとずっと思っていたので、公式と解釈が一致して凄く嬉しかったのですが、ちょっとさっぱりわからないと思うので、「京都」と「ラーメン」について掘り下げてみたいと思います。

 

■京都のラーメンとは

京都といえば「和」を思い浮かべる人も多いかと思います。そして京都観光で料理といえば和食…というイメージかと思います。

しかし、京都のラーメンは「和風」「あっさり」とは対極にある、アグレッシブでこってりなものが多いんです。例えば京都のラーメンで老舗に数えられる「第一旭」さんのラーメンはこんな感じ。スープの色がすごく濃い。でもそれが美味しい。

ちなみに京都のラーメンはネギが盛られることが多いですね。京野菜に「九条ネギ」があるので、その流れを汲んでいるのではないか、という意見も聞いたことがあります。その意味では、京都のラーメンは京料理の末裔なのだ!とも言えるかもしれません*1

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そして京都のラーメンの特徴として、店によって独自の進化を遂げすぎていて「これが京都のラーメンの特徴」とテンプレ的にまとめることが出来ない、という特徴があります。こんな色のスープのラーメンもあるんですよ(「東龍」さんの東龍そば)。でも見た目に反して、意外とあっさりした味なんです。

なぜ店それぞれで進化しているかと言えば、個人的な考えですが、京都が観光客と大学生の街だからかな、と思っています。実は京都府は人口に対する大学の数と大学生の数が47都道府県の中で全国1位となっており、大学生の街でもあります。また、「自由の学風」(京都大学)、自由と清新」(立命館大学)、「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」(同志社大学)など、「自由」を掲げる大学も多く、大学生が自由を謳歌する街であるといえます。街の人々も大学生を「学生さん」と呼んで贔屓にしてくれているのも、大学生の街と呼ばれる所以かもしれません。

 

観光地で「伝統と和」のイメージの京都に対して、学生が自由を謳歌しラーメン激戦区でもある京都。これって、実は小早川紗枝塩見周子の関係じゃないでしょうか。そう、羽衣小町は「外から見られた時の京都」と「リアルな今の京都」の二人が交差して生まれる、京都そのものなのです。

だから、私は塩見周子はラーメンを食ってそうだ、と言っていたんですよね。

 

塩見周子の食べ方はすごく正しい

話をラーメンに戻すと、京都のラーメンはご飯ものとのセットが定番であったり、おかずがたくさんついたりする点も特徴です。この写真の「唐子(からこ)」さんでは、握りこぶし大のからあげが3個ついてくる上に、カウンターに並んだおばんざい(お惣菜)も好きに食べて良い、という腹ペコ学生に嬉しい店になっています。

 

今回の[羽衣小町]塩見周子のラーメンは、北白川に本店を置く「天天有」さんの大井町店ではないかと言われています。ネギを持って紅生姜を載せると、確かに似ていますよね。餃子の数も一致します。そして何より、ラーメン単品ではなく、ご飯ものとおかずも合わせて注文している点が、京都のラーメンの食べ方として、とても王道なんですよね。

言い方を変えると「京都ではラーメンにはご飯ものとおかずがセットになる」という点を使って、ラーメンだけで京都を表現している点が素晴らしいと思いますし、ラーメン食べるときはライスが欲しい、という感覚を塩見周子が持っていたという点が、塩見周子も京都出身である、という強烈な主張になっていると思います。

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■実はパンの一大消費地でもある京都

大学生の数が日本一であることは先述しましたが、京都が統計でトップに来る意外な項目が、実は「パンの消費量」です。
これもまた「京都といえば和風」というイメージに反すると思うのですが、京都の人はパンが好きです。パン屋もたくさんあります。日本で初めてパンを学びにフランスへ留学したのも京都のパン職人でした*2。ただし正確にはパン消費量トップの座は神戸市と京都市の2市で僅差で争う格好となっており、ツートップと言える状態となっています。

ところで京都市と神戸市ですが、統計をよく見ると神戸市では「食パン」が、京都市では「それ以外のパン」が多いことがわかります。実際に街のパン屋を見ても、フランスパンやデニッシュパン、惣菜パンなど多種多様なパンが全面に推されています。ひとつには京都が学生の街で、一人暮らしの学生には米食よりパン食のほうが好まれているからではないか、とも言われています。

 

さて、同じ「パン」という食品を巡って京都市と神戸市という2つの市の名前が出てきましたが、同じ関係にあるのが「いちご」と「佐城雪美」と「橘ありす*3」になるかと思います。雪美ちゃんも可愛らしい洋装が似合う(和装も似合う)子ですが、これもまた「和」だけじゃない京都という感じがして、小早川紗枝でテンプレートな京都を現しつつ、小早川紗枝だけをスカウトして満足しなかったシンデレラガールズえらいぞ、と思います*4

 

 

たかがラーメン、されどラーメン。

「京都」というテーマであっても様々な切り口があることを感じさせてくれるシンデレラガールズの奥深さを実感しつつ、カードの隅々まで気を配って考えたいと思いました。

みなさまも、ぜひ、今度の休みはラーメンを食べに行って下さい。

*1:言えない

*2:進々堂の創業者の続木斉氏。同社の看板商品がフランスパンなのもその経緯がある

*3:正確には「兵庫県」出身

*4:相馬さんの京都要素はちょっと勉強不足で把握できていないので割愛