think Airi project

十時愛梨を考えるブログ。




Think Airi 018 「とときら」について考える

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今回は趣を変えて「とときら」について考えてみたいと思います。

 

実はこの2人に関しては2017年夏の5thライブツアーSSA Day1で愛梨役の原田さんときらり役の麗ちゃまが、フラッグを一緒に指すシーンが有り、それを受けて資料をまとめたことがあります。

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アニメの「とときら学園」が有名なところですが、実はそれ以外での接点が非常に少ないのです。ですが、敢えて語ってみたいと思います。

 

■アイドルになる前の2人について
十時愛梨はこのブログでも何度も言及している通り「大学進学のために上京したら、同級生に勝手にオーディションに応募されて、わけも分からずアイドルを始める」というのがデビューまでの歩みでした。「アイドル」という存在は知っていましたが、たくさん練習をしていることや、色々なお仕事をしていることは、アイドルとして歩みだしてから知っていくことになります。

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一方のきらりを語る上で外せないのは、きらりPの間でも名作として語り草になっている[ワンダフルマジック]の思い出エピソードです。それまでの諸星きらりといえば、ぶっとんだ言動で、元気が有り余っていて、セット壊しちゃうし…と、とにかく破天荒なイメージがついて回ったわけですが、このコミュでは「身長ゆえのコンプレックスを抱え、"かわいい"に対して苦労を重ねてきた少女」という面に焦点が当てられました。

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余談ですが、十時愛梨の「オーディションに勝手に応募されて」というのは、「アップルパイ・プリンセス」のCDに収録されたボイスドラマが初出、諸星きらりの[ワンダフルマジック]も1stライブを目前に控えた2014年3月のガチャでの登場で、どちらも2人の登場からしばらく時間が立った後に明かされた情報ではあります。

 

 

■起点の違いが生む、Pとの関係性の違い

ところで、諸星きらりと「かわいい」の関係については少し補足をしておきたいと思います。まず前提として、諸星きらりが言う「かわいい」は「小さくて可愛い」を指す場面が多々あります*1。もう一つの側面として、やはり背格好に合う服の選択肢が少ない、というところもあります。その解決として、小さくて可愛いものをたくさん身につけるし、きらりは自分で洋服を作ったりもしています。

しかし、そういった努力を重ねていたけれども、やはり「自分がかわいくあること」に対して自信がなかったわけで、そこを肯定したのが他ならないPだというわけです。

 

一方の十時愛梨にとってのPは、無知の状態で未知の世界に迷い込んだ自分を、優しく見守り、優しく手を引き、今までに経験したことのない体験に引き合わせてくれた存在、夢のような世界を見せてくれた存在なのです。実はこれ、デレステの最新のSSR[エレガンス・プリンセス]でも言ってたことなんですよね。

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夢を叶えたのがきらりPだとしたら、夢を見せたのが愛梨Pなのです。

 

 

■起点の違いが生む、アイドルとしての在り方の違い

さて、ここからが本題です。

実は私は[ワンダフルマジック]のエピソードが有名すぎるあまり「でっかいけど実は繊細な諸星きらり」というイメージが有名になりすぎているように感じています。しかし、それはまだ諸星きらりの第二形態に過ぎないんです。

 

[ワンダフルマジック]後のきらりで注目すべきは、「目指せきらきらモデルアイチャレは神」と担当が賛辞を送って止まないモデルアイチャレです。不幸体質の白菊ほたる、不器用な松尾千鶴、崖っぷちの佐藤心と、かなりのコンプレックスを抱えたメンバーを導く、というのがテーマでした。

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きらりが抱えていたコンプレックスが「背の高さ」という、変えようにも変えられないところに原因がありました。だからこそ、自己肯定をすることでしか解決できなかったわけで、その経験が諸星きらりの多様性を認めるスタンスにも繋がっていくようにもなります。

特に松尾千鶴と佐藤心が言い合いになったのをなだめるシーンは、後にきらりが歌う「にょわにょわーるど☆」の歌詞「好きな色 好きな形 ひとりひとり違っていい」と通じる部分があるんじゃないでしょうか。

つまり「でっかいけど実は繊細」という部分は[ワンダフルマジック]ですでに通り過ぎ、その経験を元に他者に勇気を与える存在へ、さらには色々な違いを認めて優しく包み込んでいく存在へと、どんどんそのスケール感が大きくなっているのです。これが今の諸星きらりです。

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一方の十時愛梨は「優しくしてくれたPへの感謝」と「Pと一緒に体験したアイドルの楽しさ」というのが、アイドルとしての最初のモチベーションでした。

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次第にファンからの応援も大きくなって、応援してくれるファンへの恩返し、というのも十時愛梨がアイドルとして活動する上で大きな要素となっていきます。逆説的に言えば、小さい頃からの憧れとか、もしくは乗り越えたいコンプレックスとかではなく、純粋に「楽しい」という感情と、応援に対する「感謝の気持ち」の2つだけを支えに、大きな挫折もなくアイドルを真っ直ぐに続けて来たわけです。そのシンプルな強さが十時愛梨最大の魅力だと、私は思います。

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また、十時愛梨は大人な表情もしたいと言っていましたが、この最近はそんな表情のお仕事も増えてきていました。ただ、ポイントは大人の表情「も」というところです。元々の愛梨は変えずに揺らがずに、その上で大人な愛梨も並立させている、というわけです。デレステSSRが「エレガンス・プラス」であって「チェンジ」ではないことも、それを示しているんじゃないかと思います。

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変化を経たことで強さを手に入れた諸星きらりと、揺るがないことで強さに磨きがかかる十時愛梨。実は好対照な2人なのかもしれません。

 

 

■2つのパッション、そしてパッションを担当するということ

たまに、見守り育てるのがキュート担当、戦いに出たアイドルの波止場になるのがクール担当、というような話を聞きますが、じゃあパッション担当ってアイドルにとっての何なのか、と言われると答えに困る人も多いんじゃないでしょうか。

確かにパッションの子は一見、Pが居ても居なくても変わらないように見えるかもしれません。Pがきらりを肯定したことも、Pが愛梨を丁寧に教えてあげたことも、Pの仕事としては当たり前の事かもしれません。しかし、Pが居なければ2人は今の2人ではなかったはずです。

 

諸星きらりが内に秘めていた「かわいい」への憧れと情熱を開花させたのも、十時愛梨に応援に応えるという情熱を与えたのもPでした。そして、もっと先の物語を一緒に描いていくのも、またPなのだと思います。だって、今まさに、そのためのイベントが目の前にあるのですから。

シンデレラガール総選挙は、十時ときらりを宜しくおねがいします。

 

 

<おまけ>

ところで、冒頭で示した資料ですが、実は1点見落としがありました。

2人ともルームで「とときら」と言っていました。

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*1:だから杏ちゃんや小さい子が好き